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名盤 ブルックナー:交響曲第4番【15】 クナッパーツブッシュ(44)

クナッパーツブッシュベルリンフィルブル4
(改訂版)
第1楽章・第3楽章
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ハンス・クナッパーツブッシュ(指揮)
1944年9月8日(放送用)
ベルリン

第1楽章
古い録音ですが意外に聴きやすいです。この当時としては優秀録音なのでは。ブルックナー開始を背景とする主題の呈示は、次第に速度を速め、輝きを増しながらトゥッティで威風堂々と経過主題を導きます。重量感・迫力共に申し分ありません。第2主題も厚みのあるサウンドで豊かに歌われていきます。これが発展していき、トゥッティで第3主題が圧倒的な迫力で呈示されます。強弱変化は改訂版によるものなのでしょうか。さらに音楽は加速して昂揚していき、輝かしく金管群によるコラール楽句が
現れます。熱が醒めたようにコデッタ部へ移行しますが、ときおり炎が燃え上がります。私が好きな場面なので、限界までテンポを落としてたっぷり聴かせてくれるのが嬉しいです。、
仕切り直して爽やかに始まり、加速して嵐のような展開部となります。加速・減速の振幅がとても大きく、これは「ロマンティック」というより「ドラマティック」ですね。
再現部は、次第に熱気をはらんでいき、熱く主題が強奏されます。気分の昂揚は続いでいきますが、第2主題は気持ちの切り替えが上手。音楽は再び盛り上がり、白熱していきます。ぐいぐいと有無を言わせず進行し、聴かせるべきところはたっぷりと歌い上げ、コーダでは高らかに壮麗に第1主題が演奏されます。最後の和音の力強いこと。カロリー満点の第1楽章でした。

第3楽章
ホルンの和音がいつもと変わって聴こえるのは改訂版だから? どっしりと落ち着いている音楽ですが、ときおり聴かせる小技がとても粋です。この楽章はよく出来ていて、快調に演奏すれば名演に仕上がるのですが、クナッパーツブッシュの創り出す音楽はひと味もふた味も違い、魅力的です。
トリオ部は、田舎踊りといった雰囲気で、都会風に洗練されていないが良いですね。
再び訪れるスケルツォ部は第2稿のような単純なダ・カーポではなく、改訂版なので省略があります。スケルツォ部を4回聴かされるより、このような形の方が好ましいかもしれません。改訂版も捨てたものではないと思いました。

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コメント

コメント(4)
もう一度、聴いてみます・・・
こんばんは。
この演奏持っていますが、HIROちゃんの投稿記事を書くにあたっては、デッカ盤だけの聴き直しで、この演奏の聴き直しはしませんでした。HIROちゃんの評価は昔の記憶だけで★の注目盤・・・再度、聴いてみたいと思います。

HIROちゃん

2021/12/01 22:46 URL 編集返信
実はベルリン録音
これは昔日コロムビアが2枚組3面に収録したLP(原盤は米ワルター協会)を出していて、非常に感心した録音です。
フリードリッヒ・シュナップがワンポイント収録した戦中録音のひとつで、実際はバーデン・バーデンではなく、旧ベルリン、フィルハーモニーでの録音というのが正しいようです。
ウィーン・フィルとのものよりクナの個性がはっきり出ていて、なんだか改定版がよいものに聞こえる録音でした。

yositaka

2021/12/02 11:00 URL 編集返信
ハルコウ
Re:もう一度、聴いてみます・・・
HIROちゃんさん
交響曲第4番「ロマンティック」がこんなに素晴らしい曲だとは思わなかったというくらい凄い演奏でした。これの後では、どんな演奏を聴いても印象が薄くなってしまうでしょう。今さらですが、クナッパーツブッシュという指揮者を見直しました。海より深く反省しています。

ハルコウ

2021/12/02 21:25 URL 編集返信
ハルコウ
Re:実はベルリン録音
ネコパパさん
ネットで調べたら「バーデン・バーデン」という表記が多かったのでそれにならいましたが、ベルリンでの録音だったのですか。訂正します。
この録音は年代を考えるととても優秀ですが、それ以上に演奏が素晴らしいと思いました。指揮者の解釈は同じですが、ウィーン・フィルとの録音よりもずっと感銘度が高いです。「凄い演奏」の一言に尽きます。このような大芸術に触れると、改訂版でも第2稿でも大した問題ではないという感じがしますね。

ハルコウ

2021/12/02 21:26 URL 編集返信
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